J3 第30節 FC今治 vs 松本山雅FC 戦術分析 【2位射程圏内のサッカーはいかに】

戦術

こんにちは。石本です。
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本記事の執筆者
選手歴 愛媛FC・FC今治 現在はシニアでのんびりとプレー
ライセンス サッカーA級・フットサルB級・GKL3
指導歴 15年以上(サッカー・フットサル)
趣味 読書(フットボール中心に年間100冊以上)

今日はFC今治 vs 松本山雅の試合をみていきたいと思います。

今回は
【2位射程圏内のサッカーはいかに】
ということでみていきたいと思います。

入場者数 3753人

フォーメーション 1-4-4-2(今治)1-3-4-1-2(松本)

試合結果 FC今治 1-2 松本山雅

シュート数 FC今治 10-8 松本山雅

得点者
5分 中川 風希(今治)
49分 田中 パウロ淳一(松本)
79分 ルカオ(松本)

1.かみ合わせ

まずはかみ合わせをみてみたいと思います。

今治が1-4-4-2で松本が1-3-4-2-1という布陣。

ポイントは
・松本ウイングバックが出ていくのか、下がって5バックにするのか
・松本トップ下がフリーマンになる
・今治サイドバックに対して松本はFWがいくのか、WBがいくのか
・松本3バックに対して今治2トップは数的不均衡、SHが外切りするのか
・松本ウイングバックに対して今治はSBが出るのか、SHが戻るのか

というようなことがポイントになりますね。

とはいえ石本さん、今回のかみ合わせ難しすぎるよーという声が聞こえてきますね。

そうなんです、おそらく両チームともかみ合わせの不一致があるときの対策をそれぞれのポジションの選手のタスクをトレーニングしているのではないかと思います。

つまり上記のようなポイントを整理しておけば優位になるし、整理できなければカオス状態になってしまう。

松本は最終的には5バック+2ボランチ+1OHのブロックの形成、今治は4バック+4MF+1FWのブロックの形成ということになるのは間違いないですね。

まずは今治の得点シーンを振り返りたいと思います。

2.プレス回避+セカンドボール

前半5分の1点目の中川の得点。インディオの個で打開し、中川にシュートクロスを折り返し、ヘディングで合わせるというシーン。

なぜ、インディオは中盤でセカンドボールをフリーで拾えたのか。

ポイントは
・松本のFWのプレッシングにボランチが連動して前を狙っている。
・今治の千葉が松本DFラインの背後を狙ってアクション。
・松本3バックラインが下げられる。
・松本3バックとボランチのライン間にスペースが生まれる
・インディオがフリーで拾う

つまり、松本のハイプレスと千葉の急所をつくアクションがポイントになります。

動画はこちら

連動したアクションからインディオの個をいかしたいい中川のヘディングシュートでのゴールでしたね。

インディオの相手を突破した後の腕の使い方が抜群です。具体的にいうと「人」「人」「ボール」というようなボールをの持ち方ができるように腕で相手をボールに近づけないようにバリアを張っていますね。

ぜひ、まねしたいものです。

次に松本の得点シーンをみてみたいと思います。

3.1OMF(オフェンシブミッドフィルダー)+2VO(ボランチ)の自在の三角形

松本の1点目は今治がボールを奪った後に奪い返した田中がそのまま左利きのコントロールからのミドルシュート。

GK茂木の重心が一瞬逆に動いたのをみると軸足の振りとボールの軌道が変わったのではないかと思われる。反応が遅れゴールとなる。

動画はこちら

2点目はこれもまたボールを奪い返してからの攻撃となる。

田中が左に開き、カットインからのポケット(ニアゾーン)に入った安東がフリーになり、中への折り返しをルカオが押し込む。

ここで気になるのが、ボランチの佐藤、安東とトップ下の田中のポジショニング。通常トップ下ならある程度守備を軽減され、フリーマンとなることが多いが、松本山雅はそうではない。この3人と2トップがハードワークし、プレッシング、スライドを行う。ボランチが出てできたスペースに田中が埋める、FWが埋めることもある。

逆に安東がポケットに出ていくことも今回の得点から読み取れる。

この3人がお互いをみてリスクマネジメントをしながら、プレッシングや攻撃をしていることで、中盤の三角形を自在に形を変えて対応している。

動画はこちら

今回の試合の結果、松本が勝ち点を60まで伸ばし2位までを射程圏内に縮めた。

まとめ

今回は
【2位射程圏内のサッカーはいかに】
ということでみていきました。

内容は
1.かみ合わせ ⇒ 難しさを整理できるか
2.プレス回避+セカンドボール ⇒ ライン間をあけるのがトップの仕事
3.1OMF(オフェンシブミッドフィルダー)+2VO(ボランチ)の自在の三角形 ⇒ お互いをみてスペースを作る、使う

かみ合わせ的に非常に見ごたえがあった試合。今治がボールを持つが、最後が崩せない。松本がボールを持ち、崩しでひっかかると即時奪回のトリガーが発動する。

共に最終ラインを越えてからのゴールではなく、ライン間やバイタルエリアでのゴール。

ゴール前の質は個人の能力によるところもあるが、そこまでの作りの部分でかみ合わせの整理が必要になる。

残り4試合、勝点12点分がどのような序列を作り出すのか。目が離せない。

【公式】ハイライト:FC今治vs松本山雅FC 明治安田生命J3リーグ 第30節 2022/10/23

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