プレミアリーグ第19節|2021-22リヴァプール×リーズ 戦術分析 【なぜオーバーラッピングセンターバックできたのか】

戦術

こんにちは。石本です。
いつもご覧いただきありがとうございます。

今日はリヴァプール×リーズの試合をみていきたいと思います。
今回はリヴァプールの2点目のマティブのゴールについてみていきたいと思います。

読むのがめんどくさいという人は簡単な説明をユーチューブにまとめましたので、見てもらえたらと思います。

リヴァプール×リーズ 【なぜオーバーラッピングセンターバックができたのか】

今回は
【なぜオーバーラッピングセンターバックできたのか】
ということでみていきたいと思います。

結論:スローインのデザインの構築

フォーメーション 1-4-1-2-3(リヴァプール)1-4-1-4-1(リーズ)

かみ合わせ

スタッツ

試合結果 リヴァプール6-0リーズ

得点者
1-0 M.サラー(15′ – PG)
2-0 J.マティブ(30’)
3-0 M.サラー(35′ – PG)
4-0 S.マネ(80’)
5-0 S.マネ(90’)
6-0 V.ファン・ダイク(90’+3)

1.スローインからのデザイン

前半29分、左サイドのミドルゾーンくらいからリヴァプールのロバートソンのスローイン。リヴァプールは1-4-1-2-3の配置から左ウイングのディアスがアルカンタラの背中側からアタッキングゾーンからミドルゾーンに下がってきます。

この時のアルカンタラの体の向きはボールではなく、ゴールの方向へ向いています。この時の意図は相手にマンツーマンマークを意識させ、使いたいスペースを悟られないようにすること。相手がスペースケアをして、ズレが生じた時に背後を狙うことの意図が見られます。

合わせて、ファビーニョのポジショニングは斜め後ろをとることにより、リスクマネジメントとロドリゴを引き出し、スペースを空けることをデザインしています。

フリヒとダラスは背後を消すと守備の優先順位の原則を選択したため、スペースが空くことになります。

そのスペースでボールを受けたディアスは、次のアクションに移ります。そのスペースで受けたディアスには相手のサイドバックのダラスがついてきているため、センターバックのマティブがサポートに入ります。

では、マティブはなぜフリーになれたのでしょうか。

2.周りのスペースを空ける動き

次いマティブがフリーになれた現象はなぜ起きたかをみていきたいと思います。スペースでボールを受けたマティブと同時に、リヴァプール右サイドバックのアーノルドがウェービングの動きでリーズの右サイドハーフのハリソンの背中をとるアクションを行います。それに対して、ハリソンは背後を取られたらサイドを崩されてしまうため、守備のマークの原則からアーノルドとゴールを結んだ線上を意識したポジションをとります。

そのことによって、マティブはフリーでボールを運べることになります。さらに右ウイングのサラもサイドレーン内側にバックステップでリーズサイドバックのフィルポの背中を取るように移動します。インサイドハーフのジョーンズはマティブと2vs1の状況をつくるため、右センターレーンからハーフスペースに移動します。

人数が足りていないと認知したリーズセンターバックのストライクがボール保持者のマティブに対して、バイタルエリアではフリーで持たせないという守備原則にしたがって判断し出てきます。そのことにより、ポケット(ニアゾーン)が空いてしまいます。

では、最後フィニッシュゾーンのところではどのようにしてフィニッシュまでいったのでしょうか。

3.オーバーラッピングセンターバックは意図して作られた

最後にフィニッシュのところをみていきたいと思います。リーズのセンターバックが出てきたため、右ウイングのサラにパスを出します。この時のパスの出し方も相手から逃げるようにパスを出すのではなく、できるだけ相手を引きつけてパスを出すようにしています。実際にリーズのフォーショーとストライクが完全に引きつけられています。

それにより、ストライクの視線がボールウォッチャーになり、サラの方へ視線が向けられて、マティブのマークを外してしまいます。

ボールを受けたサラはマティブの走るタイミングとマークが外れていることを認知し、クロスを上げるような持ち方から、リーズサイドバックのフィルポに足を出させ、股抜きパスを通します。

中にはマネがもう一人のセンターバックのアイリングをピン止めさすためにゴール前にポジショニングします。マネのポジションによってチャレンジ&カバーの原則を迷わすことができるようになり、結果的にポケット(ニアゾーン)が空いてしまい、フィニッシュまでいくことができました。

フィニッシュの仕方も、リーズGKのメリエのブロッキングの肩越しを狙うようにつま先で浮かします。この時の蹴り方の骨盤の向きからして、ニアにもファーにも蹴れるような向きになっているので、GKのメリエはファーをケアしたような重心になっています。

結果GKの逆をつくこともできゴールにいたりました。

動画はこちら

まとめ

今回は
【なぜオーバーラッピングセンターバックできたのか】
ということでみていきました。

結論:スローインのデザインの構築

1.スローインからのデザイン ⇒ 配置からローテーションによりマーク外し
2.周りのスペースを空ける動き ⇒ マティブが前進するための周りのオフザボールのアクション
3.オーバーラッピングセンターバックは意図して作られた ⇒ 相手を引き付け、ボールウォッチャーにさせ、GKとの駆け引きによりゴール

クロップ監督コメント(ワールドサッカーより引用
「リーズは他のどのチームとも違うスタイルであり、準備のため適切なトレーニングが1回しかない状況は難しかった。試合でも、少なくとも最初の15分間は相手に慣れるため必要な時間になったと思う」 「序盤は慌ただしく、落ち着かせられる状況にならなかった。しかし、その後は自分たちの足元が見えてきて、ゲームを落ち着かせることができたと思う。そこからパスもタイミングもすべてが良くなった。ポジショニングも動きも良く、ゴールが決まった」 「前半はまったく問題なかったが、リーズは大逆転劇を演じることで有名だ。後半の初め、彼らはまたその瞬間を迎えようとしていたが、我々はうまく試合をコントロールして本当に良いサッカーができた。時間経過と共にピッチの広さを利用できるようになり、優れたゴールを決められた。より得点できたはずだが、パフォーマンスには満足している」  「とはいえ、今夜はゴールもそうだがクリーンシートも良かった。我々のやることはすべて、トップレベルの組織的なディフェンスの上に成り立っている。それがなければ、我々はただの良いチームになるが、それがあれば成功したチームになれるだろう」 「これからのシーズンは間違いなく面白い時期になる。決勝戦、FAカップ、そしてウェストハムと対戦するが、事前に勝ち点を計算してはいけない。何かを明らかにする必要はあっても、それは10日ほど先のことであり、それまではさまざまなことが起こり得るだろう。我々はただ、全力を尽くすことに集中しなければならない」

と、時間がないか中でも、最初の15分で相手を観察し、ボールを落ち着かせ、よいパスとタイミングから優れたゴールを決め、すべてトップレベルの組織的なディフェンスの上でなりたっており、それにより成功したチームになるというコメント。

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