AFCアジア予選 第8節 日本代表vsサウジアラビア代表【世界との差を埋めるためにはどうすればいいか】

日本代表

こんにちは。石本です。
いつもご覧いただきありがとうございます。

今日は日本代表vsサウジアラビア代表の試合をみていきたいと思います。

今回は
【世界との差を埋めるためにはどうすればいいか】
ということでみていきたいと思います。

結論:選手の頭の中を読む

入場者数 19118人

フォーメーション 1-4-1-2-3(日本)1-4-2-3-1(サウジアラビア)

【かみ合わせ】

試合結果 日本代表2-0サウジアラビア代表

得点者 
32分 南野 拓実
50分 伊東 純也

日本が2-0で勝利。とても気持ちよく、終始攻守においてアグレッシブに展開し、隙をほとんど作らせず、わずかな隙をこじ開けた試合でした。

ではその試合を振り返ってみたいと思います。選手の頭の中はどのような思考が回っているのでしょうか。よく言われているのが、

見て(認知)⇒判断⇒実行(プレー)

と言われています。ここでの選手の頭の中を見るためには見て(認知)から判断するために何をどう判断するのかということは、人それぞれで「海外の経験」という一言で終わってしまっていることもあります。判断するためのもの、それは今では「ゲームモデル」「約束事」「秩序」「プレー原則」などと言われますが、いわゆる

今回は日本代表のサッカーの原則についてみていきます。サッカーの原則とはなんでしょうか。サッカーの原則とは選手が、判断するためのもの。こうすればこうなるというようなもの。攻撃においてはゴールを狙えるならゴールを狙う、それが無理なら前進、前進が難しいならボール保持というようなもの。

その原則を基に判断があったり、能力で解決したりする。その後、どのような現象・結果になるのかということになります。

今回の日本代表を見て、自分なりに気づいたものを記していければと思います。

1.ポジティブトランジション(守備から攻撃の切り替え)

1得点目ですが、30分サウジアラビアのスローインからボール奪取。ここでの原則は

攻撃の原則
①フィニッシュ
②崩し
③前進
④ボール保持

ということになります。その前に長友が相手選手に引き出され背後のスペースが空いてきます。そこに2列目の選手が飛び出してきました。

そこでの原則は

マークの原則
①センターバックに受け渡すのではなく、アンカーがついていく
②アンカーがついていき、空いたスペースはインサイドハーフが埋める

ということだと思います。なので、長友の背後でボールを奪ったのは遠藤航ではあり、そこから攻撃の原則に入ります。「フィニッシュ」は打てないので、「崩し」でもない。となると「前進」ということを「判断」し、伊東に斜めの縦パスが入ります。伊東に対して相手がついてきたので、前を向けないと「判断」し、「ボール保持」のため酒井へ落す。伊東に相手がついてきていたので、「現象」としては背後のスペースが空いていることに。

そこに対して、伊東のスピードという「能力」を使い、背後のスペースへ「崩し」のためにスプリントという「判断」で選択。それに合わせて、酒井も「崩し」という「判断」を選択し、背後のスペースへ配球。

出てきたボールに対して、伊東の「能力」を使い相手を振り切り、「フィニッシュ」ではなく「崩し」を選択。

中でボールを受けようとする大迫と南野のクロス攻撃に対しての原則は以下の通り

クロス攻撃の原則
①相手の背後のスペース
②入る場所ニア、ファー、ペナルティマーク、
③先に触れるようにマークを外す
④動き直し(プルバック、ニアからファー、ファーからニア、ペナルティマークからニアorファー)
⑤ボールを逸らす、折り返し
⑥ファー詰め

大迫の動き出しによりサウジアラビアのセンターバックと右サイドバックだと思われますが、ひっぱられ、その後ろのスペースにいた南野へ折り返しクロス。南野はコントロールからキックフェイントをかけて、DFをかわし、「フィニッシュ」という「判断」をしましたね。

原則を基に、「判断」、「能力」によって現象(結果)につながったということです。このシーンは原則を基に、選手の「能力」をどう使うかということの「判断」からですが、

ボールを奪ったら、相手の守備が整う前に攻めるというポジティブトランジションの原則

もありますね。逆にスローインからボールを失ったサウジアラビアの方には

ボールを失ったら、即時奪回という原則

があれば、遠藤から伊東に縦パスは入らなかったかもしれません。

動画はこちら

日本の得点シーンにサウジアラビアには見られなかったネガティブトランジション(攻撃から守備)のシーンは日本はどうだったでしょうか。

2.ネガティブトランジション(攻撃から守備)

前半39分日本のビルドアップからサウジアラビアのスローインになり、すぐに取り返しますが、縦パスを再度失います。日本の原則の中には

ネガティブトランジションの原則
・ボールを失ったら即時奪回し、攻撃時に即時奪回できる距離感にいる

があるようですね。合わせて

・前進させないようにボール保持者の縦のコースを消す
・失った選手はバックパスさせないようにプレスバック
・周りの選手は次のパスコースを狙う(パスラインを消す、インターセプト、コントロールを狙う、振り向かせない、はさむ)

そして、ボールを奪ったら上記おポジティブトランジションの原則に変わるということですね。その中で、選手が「判断」するということになります。

ボールを失った瞬間に遠藤航が蓋をしにいきます。そこでカウンターを防ぐ。南野がリヴァプールで行っているゲーゲンプレッシングで挟み込み、伊東、田中もパスコースを消しながら圧縮、ボール奪取。

奪った後は、攻撃の原則を持ち、「判断」し、伊東が背後へスプリント、田中碧からシュートパスが入り、フィニッシュ。

動画はこちら

後半49分、伊東の得点シーンもネガティブトランジション(攻撃から守備)から始まっています。守田がプレスバックでバックパスを消し、伊東が外切りで中へ誘導、田中碧もパスコース切りながら圧縮。最後はカウンターの蓋をする遠藤のところで回収。

そして、「フィニッシュ」「崩し」ではなく、「前進」を「判断し」、南野へ斜めの縦パス。ここでは崩しの原則

サイドの崩しの原則
ウイングがハーフスペース、センターレーンで受けたらオーバーラップ
ウイングがサイドレーンで受けたらインナーラップ

という原則があり、長友が押し上げからクロスを伊東がコントロールシュート。

動画はこちら

ではなぜ、サウジアラビアは伊東にもっとプレスに行けなかったのか。

3.守備の原則(数的不利)

なぜ、サウジアラビアは伊東にプレスにいけなかったのか。それは、サウジアラビア側に守備の原則が働いている。それは伊東の右側に守田がフリーでいる。つまり2対1の状況になっている。

数的不利の原則
・飛び込まない
・パスを出されても追いつく位置にいる
・ゴール前まで撤退(今回はすでにゴール前)
・シュートコースを消す
・パスを出させて、ファーを消しGKと連携

という原則が働き、ボールを奪いに行けなかったのではと思います。クロスに関しても、どちらかというと事故のようなクロスだったので、判断する時間はなく、「原則」に体が「反応」したのだと思います。

まとめ

今回は
【世界との差を埋めるためにはどうすればいいか】
ということでみていきたいと思います。

結論:選手の頭の中を読む

頭の中を読むということはどういうことなのでしょうか。

判断する基となるもの、つまり「原則」が頭に入っているかどうかということですね。その原則を基に「判断」もしくは「能力」でプレーした結果が現象として起こる。その「判断」が早ければ、早いほど、「能力」が高ければ高いほど、世界の差はなくなり、超えて行けるということ。

その判断の早さとは無意識の中でも体が「反応」するレベルに高めておくこと。つまり育成年代から「原則」の習得をしておくことがとても重要になりますね。

今回の内容は
1.ポジティブトランジション(守備から攻撃の切り替え)
2.ネガティブトランジション(攻撃から守備)
3.守備の原則(数的不利)

それぞれの原則がチームに落とし込まれていること。もしくは自チームでその原則を使用していること。もしくは育成年代から原則が入っていることが重要ですね。

スペインではジュニア年代から「原則」の習得は行われており、FC今治では「岡田メソッド」が原則の習得となっており、判断するのではなく、体が「反応」するまで積み重ねておくことが重要になる。

(森保監督)
「まだ終わってないよ、ここまで積み上げてきたことをさらに積み上げて」

勝利に安堵の中でも隙を作らない姿勢が今回の勝利に導いた。

(岡田元監督)
「今日は、最初から最後まで集中している」

ダゾーンの解説の中でも、細部への対応を称賛した。

世界を超える!

参考 FootBall PRINCIPLES – 躍動するチームは論理的に作られる(岩政大樹/著)

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