J3 第32節 FC今治 vs 藤枝MYFC 戦術分析 【可能性をつなげた矛に対する盾】

戦術

こんにちは。石本です。
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本記事の執筆者
選手歴 愛媛FC・FC今治 現在はシニアでのんびりとプレー
ライセンス サッカーA級・フットサルB級・GKL3
指導歴 15年以上(サッカー・フットサル)
趣味 読書(フットボール中心に年間100冊以上)

今日はFC今治 vs 藤枝MYFCの試合をみていきたいと思います。

今回は
【可能性をつなげた矛に対する盾】
ということで見ていきたいと思います。

入場者数 2706人

フォーメーション 1-4-4-2(今治)1-3-4-2-1(藤枝)

試合結果 FC今治 1-0 藤枝MYFC

シュート数 FC今治 8-8 藤枝MYFC

得点者
32分 千葉 寛汰(今治)

1.かみ合わせ

まずはかみ合わせをみてみたいと思います。

今治は1-4-4-2というフォーメーション。負けなしが続く藤枝は1-3-4-2-1という3バックのフォーメーション。

守備ブロックが作りやすい4-4-2とボールを動かしやすい3-4-2-1。

その矛と盾の戦いはどちらに軍配があがるのか。

2.盾が矛をおさえる

前半30分、今治の自陣からのスローインを前からはめようとする藤枝。インディオのヘディング回避からカウンターを藤枝が奪いGKへバックパス。そのボールに対して中川が右側を消しながらチェイシングをかける。

チェイシングとは相手を追いかけること。下げられたボールに対して右側のパスコースを消すことで左側へ誘導。

それはなぜか。

今治は左から攻めていたので、左側に人が固まっている状態。守備において、人がたくさんいる網を張っているところへ誘導した方が守りやすいし、ボールを奪いやすいということになる。

GKがうまく誘いに乗ってくれて、キックしたボールを近藤が回収する。

そこから近藤、千葉、中川と相手DFで3対2の状況で近藤が中川に配球し、そのボールをダイレクトで千葉へ。

GKと1対1になった状況でボールをコントロールするが少し外側へ流れる。

このコントロールが流れてしまったことによって、実は運よくGKのポジショニングをずらすことができた。

通常GKはボールとゴールの真ん中を結んだ線上を意識したポジションに立つが、コントロールが流れたことにより、慌ててブロックの姿勢に入ることになる。

この時のポジショニングがキッカーから見て左にずれておりゴール右サイドが空いてしまう。

そこにうまく流しこむことができてゴールインとなる。

動画はこちら

3.可能性をつないだ勝ち点3

2位の藤枝に勝利することで可能性は残った。そして、いわきが鹿児島に勝利し、富山が松本に勝利したことにより、2位、3位、4位のチームがすべて勝ち点を積むことができなかった。今治にしてみれば最高の形となった。

現在2位の次の対戦は福島。

3位の松本の次の対戦は宮崎。

4位の鹿児島の相手は岐阜。

という対戦は誰もが確認したであろう。

今治が残り2勝で2位に上がるというシナリオなら、2位3位は1分1敗までなら可能性がある範囲。

4位の鹿児島も1勝1分までなら可能性がある範囲。

これも誰もが確認したであろう。

非常にプレッシャーのかかる残り2試合であり、ワクワクする2試合でもある。

とにかく、今節の勝ち点3が可能性をつなげた。

まとめ

今回は
【可能性をつなげた矛に対する盾】
ということで見ていきました。

内容は
1.かみ合わせ ⇒ ミスマッチで矛と盾をどう使うか
2.盾が矛をおさえる ⇒ 網を張った盾がショートカウンターを生み、コントロールミスがポジションをずらす
3.可能性をつないだ勝ち点3 ⇒ 誰もが計算してしまう

運を引き寄せたものは何なのか。矛を封じ、盾で鉄壁にしたものはファンサポーターの後押しであることは間違いない。それに合わせて、勝負の神様を引き寄せた細部へのこだわり。

フリーキックの折り返しシュートをゴールバーに頭をぶつけながらゴールカバーをする安藤。こういう準備が失点を防ぎ、盾となる。

動画はこちら

なんとかなるだろうという気持ちから、くるかもしれないという気持ちを持つことで事故を防ぐ。

こういうところが体に染みついてくることで勝利を呼び込むのだと感じます。

【公式】ハイライト:FC今治vs藤枝MYFC 明治安田生命J3リーグ 第32節 2022/11/6

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