J3 愛媛FC vs 藤枝MYFC 戦術分析 【5バックの崩し方】

戦術

こんにちは。石本です。
いつもご覧いただきありがとうございます。

伊予決戦後の間があき、気合十分でホームで待ち受ける愛媛に対して、連勝中の藤枝が猛攻を仕掛ける。首位に食い込んでいくためには絶対に負けられない1戦。

 
本記事の執筆者
選手歴 愛媛FC・FC今治 現在はシニアでのんびりとプレー
ライセンス サッカーA級・フットサルB級・GKL3
指導歴 15年以上(サッカー・フットサル)
趣味 読書(フットボール中心に年間100冊以上)

今日は愛媛FC vs 藤枝MYFCの試合をみていきたいと思います。

今回は
【5バックの崩し方】
ということでみていきたいと思います。

結論 ウイングバックを引き出す

入場者数 2870人

フォーメーション 1-4-2-3-1(愛媛)1-3-4-2-1(藤枝)

試合結果 愛媛FC 0-1 藤枝MYFC

シュート数 愛媛FC 9-18 藤枝MYFC

得点者
71分 渡邉 りょう

1.噛み合わせ

まずは噛み合わせをみてみたいと思います。

愛媛が1-4-2-3-1で藤枝が1-3-4-2-1という3バック。噛み合わせてみると中盤にそれぞれのフリーマンが存在することが見られ、そこにどのように配球しどう活用するか、そして、愛媛4バックの幅の隙間ができるポケット、藤枝3バックのサイドのスペースをいかにつけるかがポイントになりますね。

石本さん、守備時はどうなりますか?という声が聞こえそうですね。

愛媛はサイドハーフが下がり、5バックで対応するのか、ボランチを1枚下げて対応するのかがポイントになります。

藤枝はシンプルにインサイドハーフからのプレッシングと、攻め込まれた時は1-5-4-1という5バックの形で素早くカテナチオをつくるのが鉄則になると思います。

2.ウイングバックをいかに引き出すか

非常に攻守においてハードワークしする藤枝に対して愛媛はどのように対策したのでしょうか。

①バックパストリガーを利用し、2列目の飛び出しからGKと1対1を作る。

前半21分のシーン。強固なブロックを作る藤枝。合わせて、バックパスに対しても引き金を引き、その圧力で襲いかかる。その圧力を逆手に取り、愛媛ボランチの矢田が2列目から飛び出す。

松田が1トップで藤枝3バックをピン止めする。前野にボールが入ったタイミングで2列目の矢田が藤枝DFラインの背後に走る。藤枝としては矢印はプレッシングになっている。2列目からの飛び出しに対して誰がマークつくのか曖昧な状況で一瞬隙ができる。

3バックとウイングバックの間のチャンネルを見事攻略した。

GKと1対1となり、おしくもノーゴールとなったが、とてもいい崩しだった。

動画はこちら

石本さん、他にも3バックの攻略はないですか。という声が聞こえそうですね。

②ロングフィードからの3人目
後半79分、3バックが戻る前に背後を取ることができました。GKからのロングフィードを松田が落とし、三原がドリブルから3人目の近藤へスルーパス。ダイレクトで松田に折り返す。

完璧な崩しでした。藤枝はWBが出てきた裏のカバーはボランチが行って対応しましたが、スピードでは近藤に優位性がありましたね。

動画はこちら

一方、藤枝はどのような策を行ってきたのでしょうか。

3.急所をつくことを繰り返す

1-4-2-3-1の急所といえば、ニアゾーンと呼ばれるハーフスペースのポケットとハーフスペースに位置するインサイドハーフの2人のフリーマンでした。

ハードワークでポケット狙い続ける。

53分 ポケットへのランニング

56分 ボランチ脇で受けるインサイドハーフ

70分 ドリブルを回収された後のバイタルエリアの攻略

ポケット、インサイドハーフのハーフスペースと急所を突き続けることで隙をつくことができましたね。

まとめ

今回は
【5バックの崩し方】
ということでみていきました。

結論 ウイングバックを引き出す

内容は
1.噛み合わせ ⇒ フリーマン、ポケット、サイドをいかにつくか
2.ウイングバックをいかに引き出すか ⇒ プレッシングトリガーを入れさせ、2列目からの飛び出し。ロングフィードからウイングバックが戻る前に3人目
3.急所をつくことを繰り返す ⇒ ハーフスペース、ポケットを突き続ける

愛媛としては非常に悔しい試合となりました。今回、上位チームと戦うことでのぞみをつなぐための勝ち点を得るかどうか。

もう策はないのかと思ったところがスタート。

石丸監督コメント
自分たちがやりたいことだけをやっても勝負にならないということは大分わかっているはずだと思いますけど、相手よりも走らなきゃ行けないし、相手よりも球際に勝って、切り替えも早くしなきゃいけないけど、今日はそこができていなかったところで言えば勝利には値しないゲームだったと思います。

相手よりも走り、球際に勝ち、切り替えも早く。まさに勝利の原則ですね。「球際」「切り替え」「ハードワーク」

須藤監督コメント
愛媛も相当な立ち位置で勝負してくる相手でしたので、ボールゲームをどちらが圧倒していくかが僕の中でのテーマでありました。そのボールゲームを支配する上で一番大事なのは、インテンシティの部分や走力の部分。そこでどうやって攻守ともに相手より早くポジションを取るかがキーになっていたので、5連戦の中2日・中2日で迎えた試合ですが、選手たちには「だからこそ」走りきろうと。今静岡では台風の影響で非常に苦しんでいる方がいる、そうした皆様にもパワーを送ろうということを合言葉にして。サッカーには力がありますから、サッカーを通じて勇気や希望を伝えたい。選手たちは最後まで走り切りましたし、疲れている中でも相手を凌駕する気持ちが表れた素晴らしい試合ができたのかなと思います

ポイントはインテンシティや走力。どちらが早くポジショニングをとるか、つまり切り替え。

両監督とも今節のポイントを同じところでみていた。さらにハードワークし、残り全勝で進むしかない。

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